FXとは
FXはドルやユーロなどの外国通貨を売買して、その差額によって利益を得ることを目的としています。
例えば 1ドル=100円 の時に1万ドル買ったら100万円かかりました。その後 1ドル=120円 になったとしたら、1万ドルは120万円で交換できるので20万円の儲けが出ます
逆に 1ドル=90円 になったとしたら、1万ドルは90万円になってしまうので10万円損した事になります。
通貨の組み合わせ(通貨ペア)の表記は決まっており、米ドル/円などのように基準となる通貨を左に書きます。
この場合「1米ドルに対して円はいくらか」ということなので、米ドル/円の価格が121.215となっていたら「1ドル=121.215円」という意味です。円/米ドルなどという表記はしません。
世界中の市場で取引が行われているので、24時間参加が可能です。
株のように時間が決まっていたりしないので、自分のタイミングで取引することができます。
手数料が安い
FXはコストが非常に安いです。外貨預金の1ドルあたりの手数料が銀行窓口で2円、ネット銀行で0.25円かかるのに対してFXは0.003円で済んでしまいます。
さらに、外貨預金の場合は銀行が潰れたら全てパァですが、FX会社が潰れても預けているお金は全額戻ってくるので安心です。
売りから始めることができる
FXは「買い」からだけでなく「売り」から入ることも出来ます。
買いの場合の「安く買って高く売る」とは逆で、売りの場合は「高く売って安く買い戻す」というイメージです。
例えば1ドル=100円 の時に1万ドル売ったら100万円でした。1ドル=120円 になった時に買い戻すと、120万円で買わなければいけないので20万円の損になります。
逆に 1ドル=90円 になったとしたら、90万円で買えるので10万円得した事になります。
「最初からドルなんて持ってないよ」と思われるかもしれませんが、外貨預金と違って自分のお金をドルやユーロに変えているわけではありません。
「証拠金」というFX会社に預けたお金を担保に、FX会社から借りたドルを売った。それを買い戻す事により損益を証拠金から精算すると考えたらしっくりくるかもしれません。
スワップポイント
また、「スワップポイント」という利息に相当するものがあります。FXの場合は金利の低い通貨を売って、金利の高い通貨を買うことで金利差をスワップポイントとして受け取ることができます。
例えば豪ドル/円の取引で1ドル=90円、オーストラリアの金利が2.0%、日本の金利が0.1%だった場合、豪ドルを1万ドル買うと金利差は2.0%-0.1%=1.9%
1年で1万7100円になるので、1日47円ほどのスワップポイントが受け取れます。
例:豪ドル/円の売り。ユーロ/円の買い。スイスフラン/円の買い…など
各国の金利は変わることがあるので、金利差が逆転することもあります。「この間までスワップ貰えてたのに…」ということにならないようチェックしていきましょう。
レバレッジ
FXの最大の魅力でもあり、最大の危険でもあるのが「レバレッジ」です。簡単に言うと持っている金額以上の取引が出来るのです。日本のFXでは最大で25倍の資金効率まで許容されています。
例えば1ドル=100円の場合、外貨預金では1万ドルに交換するのに100万円かかりますが、レバレッジを使えば最低4万円で1万ドルの取引ができてしまうのです。
このため100万円を使って25倍の取引を行った場合、25万ドル(2500万円)の取引が出来るため、少ない資金でより大きな利益を獲得することが期待できます。
この時の取引に必要なお金を「証拠金」といい、利用者は事前に必要な証拠金を入金し、これを担保に取引を行います。
利益が出る場合
例えば外貨預金の場合、1ドル=100円の時100万円使うと1万ドル購入でき、為替が1ドル=120円になった時に売却すると20万円の利益が出ます。
対してレバレッジ25倍で取引すると、100万円使うと25万ドル購入でき、為替が1ドル=120円になった時に売却すると、500万円の利益が出ます。
とてつもなく効率がいいので、すぐにでも飛びつきたくなりますよね。しかし良いことばかりではありません。
損失が出る場合
当然逆のこともあり得るわけで、利益が25倍なら損失も25倍になります。上記の例で、もし1ドル=80円になってしまったら…
外貨預金の場合20万円の損失となり、100万円が80万円になってしまいました。
対してレバレッジ25倍の場合、500万円の損失となりましたが、100万円しか預けていません。足りない400万円分を支払わなければいけないのです。
これがFXで借金を背負ってしまう理由です。
破産防止策ロスカット
借金ができてしまうと払える人ばかりではありません。
そこでFX会社は「ロスカット」というシステムを使い、証拠金以上の損失を出さないために強制的に取引を決済して終了」します。
そうすることで証拠金を上回って借金を負ってしまう人が減りました。
しかし「スイスフランショック」のようにロスカットが間に合わない事態も起きていますので、無理なレバレッジをかけないよう資金管理をしっかりするようにしましょう。
FXの税金
FXで一定以上の利益が出た場合は「雑所得」として確定申告が必要になる場合があります。
- サラリーマンなど給料をもらっている人 → 20万円以上の利益がある場合
- 無職、主婦、学生などの場合 → 38万円以上の利益がある場合
ただし、FXは「申告分離課税」なのでFXの税金はFXの損益のみで計算します。
FX(国内業者)の税金は一律20.315%となります。
例:FXで20万円の利益が出た場合、20万円×20.315%=40,630円
3年間の繰越控除が可能
FXで損失が出た場合、確定申告しておけば翌年以降3年間その年の利益から控除することができます。
今年、100万円の損失で確定申告し、翌年に40万円の利益があった場合-100万円+40万円=-60万円となり課税なしとなります。
さらにその次の年に30万円の利益があった場合、-60万円+30万円=-30万円となり課税なしとなります。
その次の年に20万円の利益があった場合、-30万円+20万円=-10万円となり課税なしとなります。
その次の年に30万円の利益があった場合、すでに3年が経過しているので繰越は行われません。したがって30万円に対して課税されます。
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