リスクを抑えながら投資をしよう

投資

投資における4つのリスク

投資において注意しなければいけないことはリスクです。リスクと言うと危険性という意味を思い浮かべる方多いと思いますが、投資におけるリスクとは不確実性のことを言います。

預金と違って投資では元本が保障されません。大儲けするかもしれないし、大損するかもしれない。誰にもその結果を予測することができないのです。

投資においてはどのようなリスクがあるのでしょうか。

価格変動リスク

これは前回までにご紹介した株や債券などの価格が変動する可能性のことです。価格変動により利益や損失が発生するリスクをいいます。

金融商品の価格が投資した金額より低くなってしまう元本割れが起こる可能性が投資には付きまわります。

為替リスク

為替レートが変動することにより発生する可能性のある損益をいいます。

外国株式など海外の金融商品を保有する場合は意識する必要があります。一般的に円高になると価格は下落し、円安になると価格が上昇します。

信用リスク

債券を発行する国や金融機関の経営不振などで返済や利払いができなくなる可能性のことです。

「株が紙切れになる!」というのをよく聞きますが、これも信用リスクによるものです。債券には格付けがあり、格下げなどがあると価格が下落、格上げなどがあると価格が上昇するようです。

金利変動リスク

市場金利が上昇または下落することにより債券の価格が変動するリスクをいいます。

一般的に市場金利が上昇すると債券の価格が下落し、その逆もあります。主に償還期間が長い債券ほど金利変動のリスクは大きくなるようです。

預金にもリスクがある

4つのリスクを紹介しましたが、「リスクがあるなんて、やっぱり投資は危険じゃないか!預金が一番!」と言いたくなる人も居るかも知れません。

確かに預金ならば預けたお金は減りません。しかし預金にもリスクが存在します。

インフレで預金の価値が減少

例えば口座維持手数料などが導入されない限り預金の金額自体が減ることはありませんが、将来的にインフレが発生した場合間接的にお金の価値が減少してしまう恐れがあります。

インフレとは物の価値が上がること、例えば1000円で買えたものが1500円出さないと買えなくったりします。結果として預金している金額は相対的に価値が減ってしまいます。

リスクを回避するためには

資産を分散する

資産を1つの金融商品につぎ込まないこと、特定の国や業種に集中しないことなどが大事です。

また、反対の値動きをする金融商品にそれぞれ分散投資するなどの対策があります。株と債券の組み合わせはその最たる例ですね。

長期投資をする

短期間で見ると大きな値動きでも数年~十年のスパンで見ると変動幅は小さくなることが多いです。

変動幅が小さければリスクも小さくなります。

時間を分散する

一度に資金を投資せずに複数回に分けて投資を行います。

毎月、毎週など人によって様々ですが、時間を分散することにより価格変動リスクを抑えることができます。

これらを用いて自分の資金、目標額、リスク許容度などを考慮して金融商品を組み合わせていくのが鉄則です。

リスクを抑制すればリターンも少ないですが、大事なのは資産を減らさない事です。投資をギャンブルにしてはいけません。

利回りを考える

ただ漠然と「儲かったらいいなぁ」と考えて投資を始める方がほとんどだと思います。

しかし、しっかりとした目標を定めなければ投資の方向性を見失ってしまいます。

「何年後までにいくら増やしたい」というように明確な目標を設定することは、投資のスタイル、期間、購入する金融商品を選択するために重要な要素となります。

 

利回りは一般的には年平均利回りの事をいい、1年あたりに得られる利息を元本で割った収益率です。

式で表すと(利益÷運用年数)=1年あたりの利益

1年あたりの利益÷元本×100=年平均利回り

 

この割合が高ければ収益性がよく、リスクの高い金融商品を選ぶ必要がありますが1年で2倍にするより10年で2倍にする方がリスクは低くて済みます。

例えば1000万円の元本を10年後に2000万円にするためには(1000万円÷10年)÷1000万円×100=年10.0%

1000万円の元本を20年後に2000万円にするためには(1000万円÷20年)÷1000万円×100=年5.0%

目標金額が高すぎないか、投資期間は短すぎないかなどをよく検討し、現実的な利回りでリスクを抑えた運用が必要となります。

リスクを考える

これまで何度も登場しているリスクですが、投資においては非常に重要なことなのです。

今まで散々「リスクは抑えて」と言ってきましたが、完全にリスクを取り除くことはできません。リスクがなければリターンも無いからです。

ある程度のリスクは許容しなければいけないのですが、「リスク許容度」は人によって全く違い、投資の目的、運用期間、年齢、資産、経験などによって変わってきます。

20~30代の若い人は運用期間が長く、損をしても取り戻すだけの時間があるのでリスクを多く取れます。対して高齢者などは預金重視などできるだけリスクを避けた手堅い運用が必要になります。

 

資産に対する投資の割合

資産に対する投資の割合として、「100-年齢」という考え方があります。

例えば30歳ならば100-30=70なので資産の70%を投資にまわしても大丈夫です。

割合は年齢を重ねるごとに投資にかける割合を減らし、預金などの守りの資産の割合を増やしてリスクを抑える傾向になります。

これはあくまでも目安なので、自分のスタイルによって投資の割合を減らしたりします。

分散投資でリスクを抑える

投資の内容でもリスク許容度の考えは必要です。金融商品におけるリスクとリターンは過去数年間の実績によって数値化されています。

分散投資による金融商品の組み合わせはリスク・リターンの値からどの程度のリスクが許容できるかでそれぞれの取る割合が変化します。

闇雲にバラけただけでは分散投資の効果が発揮できず、リスクが増すことさえあるのでリスク・リターンの大小や相関係数などを考慮して組み合わせを考えましょう。

どの金融商品にどれだけ投資するのかを示したものをポートフォリオと言います。

 

これらを全て考慮したうえで資産をどのように配分するという計画をアセットアロケーションといいます。

このアセットアロケーションの出来に運用の成否がかかっていると言っても過言ではないかもしれません。

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