バランス型投資信託とは
これまで紹介した投資信託は基本的に投資対象がそれぞれ別になっており、国内株式なら国内株式の中だけで分散投資を行うものでした。
そのため投資信託の名称も「SMT TOPIX インデックス・オープン」や「eMAXIS 新興国株式インデックス」など投資対象が限定されていました。
それらを自分で決めたアセットアロケーション(資産配分)に応じて組み合わせて運用する必要があります。
例(国内株式25%、外国株式25%、国内債券25%、外国債券25%ならばそれぞれのファンドをその比率になるよう金額を調整して購入する。)
これに対して、ファンド側で既に組み合わせと比率を決めて1つに詰め込んでしまった商品というものがあります。これをバランス型投資信託といいます。
バランス型投資信託のメリット
上でも述べたように、バランス型の投資信託は既に国内、海外、株、債券などの投資対象を網羅して1つにまとめているので、別々に購入する必要がありません。
株や債券は価格が上下するため、自分で組み合わせたものは資産の保有バランスが崩れていきます。
例(購入時は株50%:債券50%だったが、数年後株が値上がりしたため資産のバランスが株60%:債券40%になってしまった)
この時株をいくらか売却し、その売却益で債券を買い増し比率を50%:50%に戻す作業(リバランス)を行う必要があります。
対してバランス型の投資信託は、ファンド側が決めた比率に従ってファンドマネージャーがリバランスしてくれますので投資家は時間を割いて計算、売却、購入を行う必要はありません。
このため忙しくて投資をためらっていた人でも入っていきやすくなっています。
バランス型ファンドの信託報酬
バランス型ファンドではファンドマネージャーがリバランスを行うためその分の手間が余計にかかり、単独の投資信託に比べて信託報酬が割高になっています。
自分でポートフォリオ作成からリバランスまで全てできる!という方はバランス型を選ぶメリットはあまりないでしょう。
しかし忙しい人にとっては調整のため売買を行うのは非常に手間となります。そこで手間と手数料を天秤にかけ、どちらを採用するべきか検討する必要があります。
バランス型投資信託のバリエーション
バランス型投資信託にも様々なものがあり
- 国内株式、国内債券、外国株式、外国債券を単純に4等分したもの
- 株式の比率を大きくしたもの、債券の比率を大きくしたもの
- 4資産の他に国内や外国の不動産投資を取り入れたもの
- 外国を先進国と新興国に分けて配分したもの
など、2資産~9資産の投資対象が様々な考えの下配分されています。この中から自分の考えに近いファンドを選択していきましょう。
eMAXIS Slimバランス…8資産が均等に配分されている。
ニッセイ・インデックスバランスファンド…4~8資産が均等に配分されている。(4資産、6資産、8資産均等型から選べる)
世界経済インデックスファンド…海外に重点を置いており、新興国の割合が他に比べて高め。
など様々なファンドが存在します。
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